【はじめての年末調整】国民年金保険を控除する時の注意点について!分かりやすく解説!

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はじめての年末調整は分からないことだらけで大変ですよね。

国民年金保険、厚生年金、国民健康保険など簿記では習わない知識がたくさんでてきます。

しかも、年末調整は繁忙期なのでゆっくり調べたり、周りから丁寧に教えてもらう時間もないので、忙しくなります。

 

とは言え、年末調整ができるように知識をみにつけてようと思っても覚えることが多くて困りますよね。

とくに社会保険は簿記では習わないので難しく感じます。

一度に覚えることが難しいので、少しずつ覚えていくといいです。

 

国民年金保険でもまったく、知識がなければ

「過去の未納付分も控除していいのかな」

「1年分前払いしているけど来年分はどうするの?」

と悩んでしまいます。

 

そこで、今回ははじめて年末調整をする人が国民年金保険料の控除について迷わないように、実務でつまずきやすいポイントを分かりやすく解説していきます。

ぜひ、この記事を読んで年末調整を乗り切ってください。

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そもそも、厚生年金と国民年金について

そもそも厚生年金と国民年金の違いについて分かっていない人が多いです。

 

簡単に言うと

  • 厚生年金 → 会社員が加入する
  • 国民年金 → 厚生年金に入っていない人が加入する

というイメージです。

(パート・アルバイトの方でも労働時間等によっては加入できる場合もあります)

 

また、保険料の納付方法にも違いがあります。

  • 厚生年金 → 給与から天引きされ会社が支払う。
  • 国民年金 → 自分で支払う。

年間で国民年金をいくら支払ったのか集計する

年間で支払った保険料を所得から控除できるので、その分税金を減らせます。

なので、年末調整で年間でいくら支払ったのか把握しなければなりませんが、

 

経理・会計業界で働く自分としては

  • 厚生年金・・・会社が把握できるので楽
  • 国民年金・・・従業員から資料を入手しなければならないので面倒

という印象です。

国民年金を控除するためには控除証明書が必要

それでは国民年金をいくら支払ったのかをどのように確認するのかについてですが、

控除証明書という書類が必要となります。

 

控除証明書とは保険料の支払いを証明する書類で、年末調整で控除できる保険料がいくらか記載されています、

 

※国民年金は以下のような控除証明書です。

毎年11月上旬頃に郵送されます。

 

たまに、年末調整で必要になることを知らずに控除証明書を紛失してしまう人がいますが、なければ控除できません。

その場合は、再発行してもらってください。

 

再発行は「年金加入者ダイヤル」に電話をすれば簡単に手続きできるので、再発行をしたい従業員には以下に電話するように伝えてあげれば大丈夫です。

 

ちなみに、手元に届くまでに一週間程度かかるので早めに電話してもらいましょう。

紛失する人は電話するのも遅くなりやすいので。。

「年金加入者ダイヤル」
0570-003-004
月曜日から金曜日 午前8時30分から午後7時
第2土曜日 午前9時30分から午後4時

無職から中途入社した従業員は国民年金を支払っていることが多い

例えば、2月に前職を退職して無職となり、その年の10月に中途で入社した従業員がいるとします。

 

退職してから入社するまでの期間は会社員ではないので、厚生年金には加入できません。

 

つまり、その間は国民年金に加入していることになります。

 

年末調整では年間で支払った保険料を集計するので、

①前職・現職で会社から天引きされた厚生年金

②無職の時に支払った国民年金

の2つの保険料がいくらかを把握しなければなりません。

 

①については源泉徴収票に記載されているので、割とみんな提出してきますが、

②の国民年金の控除証明書は提出漏れが多いです。

 

中途入社した人が国民年金の支払いをしたかどうかは確認が必要です。

前払いや未納付分の支払も控除できる

迷う人が多いですが、控除できる国民年金はその年に支払った金額です。

 

国民年金は前納制度を利用して

2年(4月~翌々年3月分)
1年(4月~翌年3月分)
6ヵ月(4月~9月分、10月~翌年3月分)

というように前払いができます。

 

例えば、令和4年の年末調整で令和4年4月~令和5年3月分の前払いをした控除証明書を見て

「次の年の分の国民年金を支払っているけど、控除できるの?」

と迷ってしまう人が多いですが、控除証明書に記載されている金額で処理して大丈夫です!

 

その年に支払った保険料は全額控除できるのです。

 

また、国民年金保険をしばらく支払っていなかった人が未納分を支払った場合も控除できます。

繰り返しますが、いつの分を支払ったかは関係がないのです。

 

重要なのはその年にいくら支払ったかです。

前払いした人が中途入社したら要注意!

実務で注意しなければいけないのは、国民年金を前払いした人が中途で入社した場合です。

 

たとえば、10月に中途入社した人が、入社する前に1年分(4月~翌3月分)の国民年金を前払いしていたとします。

10月から厚生年金に加入するので、1年分の前払いのうち10月~翌3月分まではカブってしまいます。

 

国民保険と厚生年金は同時に加入できないのです。

 

つまり、余計に払った国民年金(10月~翌3月分)は年末調整では控除から除外しなければなりません。

 

ちなみに、余計に支払った国民年金は厚生年金加入後に還付されます。

 

ついうっかり、入社時期と前払期間を確認せずに、前払した全額を所得控除してしまう人がいるので要注意です。

まとめ

年末調整では所得からいくら控除できるかを集計するのが重要な作業です。

 

その年に支払った国民年金の金額を所得から控除できます。

 

重要なのはその年にいくら支払ったかです。

 

国民年金は1年分を前払いしたり、過去の未納分を支払うケースがあります。

ここで、その年分の国民年金ではないから控除できないのでは?

と悩んでしまう人もいますが、いつの分を支払ったかは関係ありません。

 

繰り返しますが、集計するのはその年にいくら支払ったかです。

 

 

注意点は、中途入社した従業が厚生年金に加入している期間と国民年金を前払いしている期間がカブっているケースです。

この場合は、前払いしている国民年金のうち、厚生年金に加入している期間分を除外して集計します。

 

また、控除証明書がないと国民年金を所得から控除できないので、従業員から回収しなければなりません。

 

控除証明書を紛失してしまう従業員もいますが、「年金加入者ダイヤル」に電話をすれば簡単に再発行の手続きができます。

「年金加入者ダイヤル」
0570-003-004
月曜日から金曜日 午前8時30分から午後7時
第2土曜日 午前9時30分から午後4時
はじめての年末調整は分からないことが多くて大変だと思いますが、少しずつできることを増やしていくことが大事です。
ぜひ、この記事で国民年金の控除について基本的なことをおさえて、年末調整を乗り切ってください。

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