確定申告をするときに、必ず「所得と課税所得」の違いを理解していることが大事です。
しかし、所得と課税所得の違いについて、学んでいなければわかりません。
ほとんどの人が所得の意味もなんとなく知っている程度です。
「なんで、理解していることが重要なの?」と思うかもしれませんが、ハッキリいいます!すごく大事です!
なぜなら、簿記を勉強しただけでは、確定申告はわからないからです。
簿記を勉強しただけだった自分は
そもそも、確定申告ってなんのためにするのか?
も理解していなかったので、入社してはじめての確定申告はすごく苦労しました。
当時の自分と同じように何もわからずに確定申告をしようとしてる方に、税理士事務所で5年以上は働いている自分が、最初に理解してほしいのは
所得とはなにか
課税所得とはなにか
です。
というわけで、「所得」と「課税所得」の違いが理解できるようにわかりやすく解説していきます。
ぜひ、最後まで読んでください。
そもそも、所得とはなにか?売上と何が違うのか?
そもそも、所得とはなにかを解説します。
例えば、あなたが八百屋で野菜を500万円売ったとします。
500万円の所得があるとは言いません。
実際は野菜を仕入れたり、店舗の家賃を支払ったりと経費がかかります。
仮に経費が300万円とすると
実際の儲けは200万円になります。
この実際の儲けを「所得」といいます。
つまり、
売上(収入) - 経費 = 所得(実際の儲け)
となります。
所得はなにか聞かれてもパッと答えられない人は売上と所得がゴッチャになってるので、しっかりと覚えてください。
所得控除とはなにか?所得を経費以外で減らせる!
八百屋の売上が500万円、経費が300万円で所得が200万円。
「200万円に税金がかかるのかー」
と思ってしまったら、間違いです。
実は経費以外にも所得をへらせるお得な制度があります。
その制度を「所得控除」といいます。
所得控除は全部で15種類もあります。
例えば、
ふるさと納税の 「寄付金控除」
妻・夫を扶養にする 「配偶者控除」
養う家族がいれば 「扶養控除」
高額な医療費を払ったら 「医療費控除」
などがあります。
「養う家族がいたら家計も大変だから税金をへらしてあげよう」などといったありがたい制度です。(扶養控除)
課税所得に所得税がかかる(所得ではない)
所得税は所得にかけられるわけではありません。
「売上」から「経費」を引いた「所得」から、さらに「所得控除」をひいた金額に税金をかけます。
この金額を「課税所得」といいます。
課税所得 = 所得 - 所得控除
つまり、確定申告で所得税を低くするためには
「経費」をおおく作って
「所得控除」をおおく使って
「課税所得」をなるべく低くする
ことが大事です。
はじめての確定申告で困ったこと
「いやーホントに確定申告はわけわかんない!」
はじめての確定申告は本当にキツかったです。
確定申告はまさに繁忙期なので、新人もたくさん仕事を振られます。
でも、簿記だけしか勉強していなかったから、もう何が何だかわからない。。
周りもバタバタしているので、いちいち
「確定申告はこういうながれなんだよ~」
「ここは覚えておいて~」
なんてレクチャーはもちろんありません。
だから、振られた作業をとにかくこなしても、今は何のためにこの作業をしているのかが分からず、すごくストレスでした。
確定申告のイメージは
1年目はわけがわからず終わった
2年目はわけがわからないが、なんとなく全体像が分かった
という状況でした。
そもそも、所得と課税所得の違いもわからないと、なぜ確定申告をしているのかもわかりません。
ただ忙しくて、目の前のことだけをこなしているだけだと何の面白みも感じません。
だから、これから確定申告をする人は、まず大前提の「所得」と「課税所得」の違いを理解してください。
最初はみんな何もわからないので、一歩ずつ理解していけばいいのです。
まとめ
確定申告で、所得税は「所得」ではなく「課税所得」にかけられます。
もう一度、必ず覚えてほしいポイントをいいます。
売上(収入) - 経費 = 所得
所得 - 控除 = 課税所得
つまり、確定申告で所得税を低くするためには
「経費」をおおく作って
「所得控除」をおおく使って
「課税所得」をなるべく低くすることが大事です。
確定申告は忙しく、領収書を入力したり、各種所得控除を登録したりと、大変です。
もうわけわかんないし、会社にいきたくない!
と思ってしまうかもしれません。
でも、最初はみんなわからなくて当然です。
でも大丈夫です!少しずつ覚えていけばいいのです!
繰り返しますが、今回の記事で
売上(収入) - 経費 = 所得
所得 - 控除 = 課税所得
ということは必ず覚えてください!
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